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■ VIDEOS [3/3]
故宮スーパーコンサート
 2004年10月10日、中国におけるフランス年を記念し、北京の天安門広場で15000人の観客を前に行われたJean Michel Jarreの大規模コンサート。 北京シンフォニーオーケストラ、中国ナショナルオーケストラとの共演やアーティスティックな映像照明は、彼のイマジネイティブなシンセサイザーサウンドに大変マッチした一大スペクタクルショーとなりました。 キーボードだけでなく、テルミンやリリコンを演奏するマルチプレイヤー振りにもまた驚かされます。 サポートキーボーディストを加えたセッティングは、最新のデジタルシンセからProphet5等の懐かしいものまで膨大な機材が準備され、その中に白いMellotron MkVIも見つける事が出来ます。 残念ながら映像の中に演奏するシーンを見つける事が出来ませんが、70年代からMellotronを使用する彼が、今でも愛用している事に嬉しくなります。

(画像左/二人のキーボーディストを囲むブース後方中央に白いMellotron MkVI)
(画像中/上にモニターを載せた、白いMkVI)
(画像右/終演の挨拶をするJeanの後ろに見える、Mellotron MkVI)

資料提供 カワカタ氏

2007年1月26日
TM NETWORK TOUR Major Turn-Round
 2000年12月、約9年ぶりに行われたTM NETWORKのライヴのテーマは、プログレッシヴロック。 小室哲哉さんもインタビューで「アルバムジャケット(YESのRoger Dean的作風)からフレーズまで、リスペクトを含んだパクリ」と告白しているように、全方位手抜かりなくプログレのアイコンをちりばめたステージとなりました。 ステージと客席の間に、格子状半透明の映像スクリーンを設置する構成は、まるでPINK FLOYD「THE WALL」を彷佛とさせます。 キーボードセッティングは、グランドピアノ、HAMMOND、Nord Lead2、MS2000、MINI Moog等に加えて、白いMellotron MARK VIと黒いMellotron M400Sを円形にずらりと並べる、超豪華セット。 オープニングの「IGNITION,SEQUENCE,START」から、暗闇に赤く光るロゴのMellotron MARK VIが目立ちます。 隣に並ぶHAMMONDと同様、足下のパネルが外されていて、照明に透ける音源テープ越しに小室さんの足が見えます。 「STILL LOVE HER」「WE ARE STARTING OVER」では、Mellotron MARK VIの大変安定したストリングスが使用され、30分を超える大曲「MAJOR TURN-ROUND」でもMellotronストリングス、クワイアがふんだんに使用されています。 「ELECTRIC PROPHET」でも同じストリングス音源ながら、もう一方のMellotron M400Sを使用する贅沢さ! 時おりHAMMONDを前後に揺らしながら、Keith Emersonを気取るプログレ的演出も忘れません。 楽曲も演奏もステージ演出も申し分なく、現在進行形のプログレバンドと比較しても全く遜色のないもので、正当に評価すべき対象であると思います。

(画像左/半透明のスクリーンによって観客と遮断されるステージ)
(画像左から2番目/再生産新型Mini MOOGを乗せた、こちらも再生産新型Mellotron MARK VIを演奏する小室さん)
(画像右から2番目/TM版「THE WALL」の向こう側に、バックパネルを外した白いMellotron MARK VI)
(画像右/黒いMellotron M400Sを演奏する小室さん)

資料提供 カワカタ氏

2003年10月4日
FUJI ROCK FESTIVAL'03
 FUJI ROCK FESTIVAL'03の模様がWOWWOWで放映されました。 最終日の7月27日(日)、14時からGREEN STAGEに登場したVincent Galloは、Mellotron M400Sを演奏しました。 演奏された「was」は、オリジナルではMellotronビブラフォンを使用していますが、このライヴではMellotronフルートを使用しています。 また、他の曲ではベースも兼任しているようです。

(画像左/真剣な表情でMellotronを演奏するVincent Gallo)
(画像右から2番目/ボリュームノブを左手でコントロールしながら演奏するVincent Gallo)
(画像右/ドラマーとギタリストを従えたステージ全景)

資料提供 カワカタ氏

2003年9月21日
BIGELF Madhatter
 10月にリリース予定のニューアルバム「HEX」に先駆けて「Madhatter EP」がメジャーレーベルWarner/east westよりリリースされるBIGELF。 同曲のプロモーションビデオでは、バンドの看板とも言えるMellotronを2台並べ、Mellotronファンにはたまらない派手なパフォーマンスを披露しています。 キーボードのDamon Foxは、ビデオ後半から他のメンバーと同様GIBSON SGを豪快に弾いています。

(画像左/右手側にSTARWARSのヨーダを乗せたMellotron M400S、左手側にMini Moogを乗せたMellotron 400EMI)
(画像中/山積みのORANGEアンプをバックに、レフティのベース、2台のMellotronと、シンメトリーなビジュアル)
(画像右/CGエフェクトによる大きな手に乗って演奏するDamon Fox)

2003年8月29日
O.M.D. Live At The Royal Drury Lane
 1981年12月4日、ロンドンのシアター・ロイヤルで収録された、Orchestral Manoeuvres In The Darkのライヴ。 キーボーディストのPaul Humphreyのブースには、デジタルシンセサイザーに混じって、白いNOVATRONが設置されています。 収録曲「Maid Of Orlean」では、NOVATRONストリングスとクワイアの音源が全面に使用されています。

(画像左から2番目/ステージ左側にNOVATRON400)
(画像右から2番目/曲中、NOVATRONストリングスからクワイアへ音源を切り替えるPaul)
(画像右/熱唱するAndy McCluskeyの横でNOVATRONを演奏するPaul)

2003年6月21日
ZIGGY STARDUST
 1973年7月3日、ロンドンハマースミスオデオンにて収録された、ZIGGY STARDUSTツアーの最終公演。 グラム時代の絶頂期をとらえた映像で、Bowieのカリスマぶりや観客の熱狂も尋常ではありません。 残念ながらステージが暗く、しかも主役のDavid BowieもしくはギターのMick Ronsonしか映っていないと言う、私のような妙なファンにとっては、やや残念な編集。 後にURIAH HEEPへ加入するベーシストTrevor Bolderのいるステージ左側に白いMellotronがセットされており「SPACE ODDITY」等で良い音色を聴かせています。

(画像左から2番目/開演前、ピアノの調律中のステージに配置されるMellotron M400S)
(画像右から2番目/左側にMellotronを配したステージ全景)
(画像右/「ALL THE YOUNG DUDES」を熱唱するBowieの股下にMellotron)

2003年6月21日
YES SOUNDING OUT
 1971年10月3日の英国公演を収録し、1972年、BBC Specialとして放送されたもので、Rick Wakeman加入直後、またBill Bruford在籍時のライヴ映像として貴重です。 Rickは、HAMMONDオルガン、Mellotron M400、Fender Rhodes等のセッティングで、その後の装備よりやや軽装です。

(画像左から2番目/中央に白いMellotron M400のあるステージ準備風景)
(画像右から2番目/Rhodesを上に載せたMellotron)
(画像右/ステージで演奏中のRickの右手下段にMellotron)

2003年5月31日
FIONA APPLE MTV UNPLUGGED
 1997年、ニューヨークのブルックリンアカデミーで収録された、Fiona AppleのMTV UNPLUGGEDには、Chamberlinの名手Patrick Warrenがバックを固めています。 当時まだ19才だったFionaはピアノを弾きながら「SHADOWBOXER」をじっくりと歌います。 Patrickはトップとバックのパネルを外したChamberlin M1を演奏しており、ストリングス、チェロ、フルート等の音源を駆使し様々な音色を出しています。 しかもPatrick独特のスライドギター風ピッチベンド奏法は、ピッチコントロールレバーを使用したのでは無く、回転するフライホールを直接手ではじき、テープ再生速度を落としベンディングするという荒技だった事は、新発見と共に驚かされました。

(画像左から2番目/Fionaの後方に、Chamberlin M1とPatrick Warren)
(画像右から2番目/演奏中のPatrick)
(画像右/左手でフライホイールに触れピッチベンドさせるPatrick)

2003年5月25日
THE VIRGIN SUICIDES
 巨匠Francis Coppolaの娘、Sofia Coppolaが手掛けたガーリーフィルム。 1970年代アメリカ郊外の閑静な住宅街を舞台に、厳格な家に生まれた5人姉妹の青春の機微を描いた作品。 タイトルから察する通りの結末に向かって、青臭くも強烈な閉息感でストーリーは進行します。 サントラはMellotronを全編使用したAIR作品で、オープニングから意味深なメインテーマ「Playground Love」で幕を開けます。 映画のハイライトシーンでは10cc「I'm Not In Love」、Gilbert O'Sullivan「Alone Again Naturally」等に加え、STYX「Come Sail Away」まで流すベタな展開に、若干首を傾げつつも、エンドロールでは再びメインテーマが流れ、Mellotronの冷ややかな音色に包まれて終了します。 メインテーマの歌い出し「I'm a highschool lover...」と言う一節が、良くも悪くもすべてであり、シンプルな歌詞にそれ以上でもそれ以下でも無いこの映画の存在理由が込められている様に思います。

(画像左/1999年作品、アメリカ映画「THE VIRGIN SUICIDES」)
(画像右/AIRが手掛けた、サウンドトラック)

2003年3月12日
Buffalo'66
 Mellotronマニア、Vincent Galloが作ったプログレ映画。 そんな事を言ったら、純粋な映画ファンには怒られそうですが、私が初めて見た彼は、テレビのCMで姿勢を正してMellotronを演奏していたのだからお許しください。 訳あって刑務所に入っていたGallo扮する主人公Billyは、心に傷を持つ冴えない男。 そんな彼が登場する画面は、小津映画を彷佛とさせるスタティックな構図の寒々とした冬のバッファロー。 そんなハリウッドには程遠い映画のサントラは、KINGCRIMSONやYES(含むMellotron使用楽曲)なのだから困ったものです。 然るべきところにしっかりと流れるその設定は、長年プログレを愛好してきたGalloならではと納得。 ほのかな温もりを感じるエンディングには、驚く事にYESの1stアルバムからプログレとは程遠い「SWEETNESS」を流し、Jon Andersonの声に包まれてエンドロールが流れると言う結末。 この選曲には完全にやられました、完敗です。 映像を見るための音楽か、それとも音楽を聴くための映像か、いずれにしてもセンス良すぎです。

(画像左/1998年作品、アメリカ映画「Buffalo 66」)
(画像中/KINGCRIMSON「MOONCHILD」をバックにタップを踏む、Christina Ricci扮するLayla)
(画像右/YES「HEART OF SUNRISE」のMellotronをバックにBillyが怪しいバーに乗り込む)

2003年2月16日
TOTAL RECALL
 ROXY MUSICの長きに渡る活動の内、1972年のデビューから1982年までを俯瞰する映像資料。 この映像を見る限り、ENOとEddie Jobsonが在籍していた時代の1974年位まではMellotronを使用していたようです。 ROCKを解体再構築することから始まった、ROXYの良い意味でいかがわしい音楽の中で、Mellotronはそれに合わせて不自然なストリングスやフルートサウンドを提供しています。

(画像左から2番目/ENO在籍時のステージ上にセットされた白いMellotronM400)
(画像右/「STREETLIFE」曲中、悩ましい視線をカメラに向けてMellotronを演奏するEddie Jobson)

2003年2月8日
FRONTIERS OF POGRESSIVE ROCK
 Jamie Muir在籍時の貴重なライヴを収めたドイツTVプログラム、BEAT-CLUBの映像。 常軌を逸した緊張感は歴代CRIMSONの中でも、1、2を争う濃密な内容です。 ステージ右端のスツールに腰をかけるRobert Frippの前には、白いMellotron M400Sがあります。 通常はバイオリニストのDavid Crossがいる左側にもMellotronがあるのですが、このセットには無い様子です。

(画像中/不穏なイントロを演奏中のRobert FrippとMellotron)
(画像右/ドラムセットに覆いかぶさるJamieをよそに、ギターシーケンスを続けるRobert Fripp)

2003年2月8日
ステージ上のNOVATRON
 PROGFEST'94でGENESISの名曲を披露したGIRAFFE。 キーボードのDavid Kerznerのセッティングには大変貴重なNOVATRON T550が含まれています。 GENESISのTony Banksとほぼ同じ配置でセットされたキーボードは、奥側にYAMAHA CP70B、右手側にARP Pro-soroistを上に載せたHAMMONDオルガン、そして左手側客席正面にRMIエレクトリックピアノを載せたNOVATRON T550があります。 ステージに向かって左からのショットでは、熱唱するKevin Gilbertの向こうに特徴的なフライトケースの匡体と大きなグリップハンドルを確認することができます。 このコンサートの楽器提供はMellotron Archivesでしたので、T550はDavid Kean所有の物だと思われます。

(画像左/ステージ右端にセッティングされるフライトケース型NOVATRON T550)
(画像中/「FLY ON A WINDSHIELD」でNOVATRON T550を演奏するDavid Kerzner)
(画像右/「Why don't you touch me」と熱唱するKevin Gilbertの奥にT550)

2003年1月18日
genesis in concert 1976
 Peter Gabriel脱退を受け、ボーカル兼任になるPhil CollinsのサポートドラマーにBill Brufordを迎えた、GENESISの1976年グラスゴーでのライヴ。 ステージ上にはTony Banksの黒いMellotron 400SMがあります。

(画像左から2番目/スタッフによってセッティングされるTony Banksの黒いMellotron)
(画像右から2番目/「FLY ON A WINDSHIELD」で無気味なMellotronを演奏するTony)
(画像右/「CARPET CRAWL」でMellotronの上のRMI Electra368 electronic pianoを演奏するTony)

2002年12月17日
PROGFEST'95 DAY TWO
 1995年開催のおなじみプログフェスト2日目、SPOCK'S BEARDとLANDBERKがMellotronを従えてステージに上がりました。 SPOCK'S BEARDの奥本亮さんはキーボードブースの左右にMellotronをセッティング。 大曲「THE LIGHT」の巧みなアレンジの中で熱いHAMMOND演奏とのびのびとしたMellotronを聴かせます。

(画像左から2番目/ヴォーカルのNeal Morseの横に位置する奥本さんのキーボードブース)
(画像右から2番目/両サイドのMellotronを熱演する奥本さん)

 LANDBERKのSimon NordbergはHAMMONDの右手にMellotronを配置。 HAMMONDを中心としたシンプルな演奏の中にも叙情的なMellotronをシンボリックに使用しています。

(画像右/「KONTIKI」でMellotronのソロをとるSimon)

2002年12月8日
YES GREATEST VIDEO HITS
 イエスのプロモーションビデオ集。 90125時代にはさすがにMellotronの登場はありませんがRick WakemanとGeoffrey Downesの時代には興味深いシーンを見る事が出来ます。 「WONDEROUS STORIES」では、きらびやかなキーボードソロをとるRickの左手にBIROTRON B90があります。

(画像左/Rickの左手側、2段積みの黒いBIROTRON B90)

 「DON'T KILL THE WHALE」では波の映像をバックにメンバーが演奏します。 RickはPOLY MOOGとBIROTRON B90という当時の最新鋭セッティング。

(画像左から2番目/Rickの左手には素敵なキーボードスタンドの付いたBIROTRON)
(画像右から2番目/「DON'T KILL THE WHALE」のキーボードソロでは、なんとBIROTRONを演奏するシーンも!)

 「TEMPUS FUGIT」ではGeoffrey Downesがコの字型のキーボードブースの中で熱演。

(画像右/「イエース、イエース」のボコーダーを演奏するGeoffの左手に白いNOVATRON400)

2002年12月7日
RICK ON STAGE
 おなじみ、YES「AMERICA」のプロモーションフィルム。 ADVISION STUDIOにはまるでアイドルような若々しいメンバーがいます。 Rick Wakemanのコの字型キーボードブースには、HAMMOND、RHODES、Mini MOOG、Mellotronを確認する事ができます。

(画像左/Rickの右手、Mini MOOGの下に白いMellotron M400S)

 1979年YES TORMATO TOUR、PHILADELPHIAでのライブ。 常時回転する! 目の回りそうな円形のステージ一角にRickのキーボードの要塞があります。 右手のグランドピアノの上にはMellotronにとって変わった黒いBIROTRON B90が置かれています。

(画像中/「Siberian Khatru」の「ダッダッドゥダー・・」コーラスでBIROTRONを演奏するRick)
(画像右/「Roundabout」のキーボードソロを演奏するRickの右手に、黒いBIROTRON)

2002年11月23日
PFM ON TV
 1970年代前半、テレビ番組に出演して「Dove・・・Quand」を演奏したPFM。 冒頭、司会者からこの電子楽器を紹介してくれと言われ、Flavio PremoliがMellotron MARK IIとMini MOOGの仕組みを紹介し演奏してみせます。 紹介する時に「メロトロ〜ネ」と発音しているところなど、いかにもイタリアらしくて良いですね。 曲が始まるとPremoliはHammondとピアノに専念するため、曲中のMellotronはギターのFranco Mussidaが演奏しています。 終盤ではMusidaがMini MOOGを演奏し、その脇ではMauro PaganiがMellotronを演奏します。 PFMは、マルチプレイヤー揃いですな。

(画像左/番組司会者がMellotron MARK IIのあるPremoliのところへやってきます)
(画像左から2番目/素晴らしいMellotronストリングスを披露するPremoli)
(画像右から2番目/フルートを吹くPaganiの後ろで、Mellotronを演奏するMussida)
(画像右/奥のキーボードブースに並んで演奏するMussidaとPagani)

2002年11月19日
MAGICAL MYSTERY TOUR
 1967年12月26日、英国BBC-1の特番で放送されたBEATLESのテレビ映画。 当時の視聴率は驚異の75%を記録、聖なる夜はサイケデリックなムードで一杯だった事でしょう。 映像に合わせた音楽はアルバム未収録やバージョン違いですので、こちらは映像と共に別の楽しみがあります。

(画像左から2番目/ツアーバスの屋根から顔を出してごきげんの4人)

 アシスタントのWendy Winters女史「よい子の皆さん、こんにちは、ご用の時はどうすればいいかお分かりですね? 皆さんに最高の楽しみを与えるのが私達の使命。」 Johnのナレーション「バスは街を離れ、何もかもが次第に変わって行きます。 魔法が効き始めたのです。」 即興演奏と思わしきMellotronフルートのフワフワとしたアンサンブルでバスの乗客達はほどなく夢見心地に・・・「プッ、プッ」とMellotronのアタック音も一緒に楽しめます。

(画像右から2番目/GeorgeにもたれかかるJohn)

 添乗員Jolly Jimmy Johnson「左手を御覧ください、つまらん景色です。 でも右手を見ると・・・」 Johnのナレーション「空の彼方、白い雲の上、誰も知らない国があります、そこでは5人の魔術師が日夜研究に励んでいます。 さあ、誰も行った事のない秘密の場所へようこそ。」 サイケデリックな色彩の荒涼とした大地を「FLYING」の素朴なMellotronブラスとMellotronフルートが彩ります。

(画像右/不思議なバス案内をするJimmy)

 始めから終わりまでとりとめのない映像が繋がれていて、目が回りそうです。 果たして自分に自由を与えられたらここまでの表現が出来るかと言えば自信がありません。 BEATLESの溢れ出るアイデアとそれを支えた時代の勢いに感心させられます。 現代のCGや、あらゆるテクノロジーを使っても、これは超える事が出来ないでしょう。 デブなおばさんが妙なおじさんと恋に落ちたり、謎のバンド(Bonzo Dog Doo Dah Band)の伴奏でストリップショーを見たり、幻覚のような映画を見に行ったり、そんなマジカル・ミステリー・ツアー! 私も行きたい!!

2002年11月15日
怪奇骨董音楽箱
 有名な70年代初期の映像。 右端の白いキーボードブースで奮闘するTony Banksに注目。 我々から見て正面のキーボード、つまり白いパーテーションの上から黒い譜面台が顔を覗かせているのがMellotron MARK II。 スタジオの機材なのか、それとも手持ちのMARK IIが白くペイントされる前なのかこれは黒い匡体のようです。 右手側はHAMMONDとHOHNER PIANETと思われます。

(画像左から2番目/The Fountain of Salmasisで左手のMARK IIを演奏するTony)
(画像右から2番目/The Musical Boxで12弦ギターを演奏)
(画像右/The Return of The Giant Hogweedで左手側Mellotronチェロを演奏するTony)

2002年11月11日
IN THE WORLD TONIGHT
 Paul McCartney、97年のドキュメンタリービデオ。 ラジオ番組の収録風景をビデオに収めた様子で、気さくにスタジオを案内するPaulは楽しそうにMellotronを紹介しました。 設置してあるMellotron MARK Vの前で。 「これはWINGSのMellotronだ。いわばシンセサイザーの元祖だね。」「僕らは音楽組合から抗議が来ると思った。この楽器は我々から職を奪うものだなんてね。でもEMIが購入し僕らも使えることになった。」「Mellotronによる一番有名なフレーズはストロベリー・フィールズのイントロのフルートだ。僕が弾いたんだが曲に独特の味わいが出たよ。」「あの音は入っているはずだ。アンソロジーでも弾いたけどオリジナルはこんな感じだ。」 イントロを演奏して歌いはじめる。 「この後、音が下がるんだ。」
 続いて奥に設置してあるブルーグレーのMellotron FX Console(音源は標準のMARK IIと同じ物が入っている様子)の前に来て。 「昔の安っぽいキャバレー風の音が受けた。僕も割と好きだよ。」 左鍵盤のリズムトラックを弾いて、おどけながらひとり芝居を始めるPaul。 「ウー、カモンベイベー。一杯おごるよ・・・」「Mellotronって楽しめるだろ?この安っぽい音がたまらないね。」 再びmellotronを弾きながら、楽しそうにひとり芝居・・・「実に楽しめる楽器だろ?」

(画像左から2番目/MARK Vで「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」を演奏するPaul)
(画像右から2番目/手を交差させてピッチベンド奏法を紹介)
(画像右/FX Consoleを演奏しながら楽しくひとり芝居をするPaul)

 たわいないひとり芝居をするPaulですが、さすがは役者。 ついつい引き込まれる熱演はたいしたものでした。 Mellotron FX Consoleは元々アビーロードスタジオにあった物でしょう。 動いている映像は大変貴重なものだと思います。 風邪をひいていた私ですが、このビデオを見たら一発で治りました!

2002年10月31日
テレビ東京 テクノ探偵団「電子楽器」
 日常生活の素朴な疑問を科学的に解明する、お茶の間番組で「電子楽器」特集が組まれました。 テルミンに始まり、最新のサイレントギターやエレクトリックドラムの紹介まで幅広い内容の中盤、サンプリング技術を解明するコーナーで我が家のMellotronが画面にかり出されました。 楽器が登場するやいなやKINGCRIMSON「クリムゾンキングの宮殿」が流れ、コーナーが終わると同時にビートルズの「ストローベリー・・・」が流れると言う大胆な構成。 私、takaはいんちきな演奏でPaul McCartneyよろしく、苺畑をピッチベンド付きで演奏してみました・・お恥ずかしい限り。 全国のお茶の間のみなさ〜ん!これが「めろとろん」ですよー。

(画像左/字幕も入れてもらって御機嫌な我が家のM400S#714)
(画像右/Mellotronサウンドを試聴中のレポーター高木佐枝子さん)

 司会の渡辺徹さんから「聴きましたですか? メロトロンの音、いい味だしてましたですねぇー」といつもの調子でコメントを頂きました。 郁恵さんにもよろしくお伝えください(笑) それにしても、肩書きも無く突然画面に現れた私はすごく怪しかったですねえ。 放送は2002年9月21日(土)18時30分〜19時でした。

2002年10月30日
PROGFEST'94 DAY TWO
 1994年11月5日、6日、ロサンゼルスのヴァラエティ・アーツ・センターで開催された、PROGFESTの2日目、ANEKDOTEN、GIRAFFE、SEBASTIAN HARDIEらがステージセッティングにMellotronを加えて演奏しました。 ANEKDOTENはステージ中央に堂々とMellotronを据えて、1stアルバムからの楽曲とKINGCRIMSONの「MARS」を演奏。 再結成SEBASTIAN HARDIEはもちろん「Four Moments」を演奏。 楽器の提供はMellotron Archivesだったようです。

(画像左から2番目/ANEKDOTENのNicklas Bergが演奏するMellotron M400S)
(画像右から2番目/代表曲「Wheel」を熱演するANEKDOTEN)
(画像右/SEBASTIAN HARDIEのToivo Piltの右手側にもMellotron M400S)

2002年10月27日
Lennyのトロン
「Lenny Kravitz/alive from planet earth」(1994年)

 ヴィンテージ楽器をこよなく愛するlenny。 邦題「ライヴ・アット・ウェンブリー」にはステージやオフショットの他、レコーディングスタジオでのセッション風景も収録されているとの事で、さっそく覗いてみました。 ステージではMellotronの姿は確認できませんでしたが、スタジオセッションの風景にありましたよ、白いM400S!! レニーが狂ったように叩きまくるドラムセットの右奥にバックパネルを外したM400Sがありました。 残念ながら柱の影になってしまいますが、間違いなくセッティングされているのがわかりますか?(要虫眼鏡) 演奏するシーンも是非見てみたいものです。

(画像右/ニューヨーク、ウォーターフロントスタジオの Mellotron M400S)

2002年9月14日
テクノ探偵団収録
 テレビ東京系「テクノ探偵団」の収録(Mellotronの部分)が、私のところで行われました。 とってもキュートな団員(レポーター)、高木佐枝子さんにMellotronとは何ぞや! と偉そうに語る管理人Takaですが、セリフをかんだり、顔が引きつったりと緊張の連続(大汗) それでも親切なスタッフ皆さんのおかげでどうにか収録を終えることが出来ました。 事前の説明ではスラスラと口がまわっても、いざカメラがあるとなかなかそうはいかないものですねえ、プロはやっぱり違います。 Mellotronの細かい部分までしっかりと撮影していただきましたので、少しでも皆さんの目の保養になればいいかと思います。 最後は皆さんと記念撮影、野々上D、菅AD、カメラマンさん、音声&照明さん、高木さん、暑い中お疲れ様でした!! オンエアは9月21日(土)18時30分〜19時です。 果たして、団長の渡辺徹さんにどうつっこまれるか?

http://www.tv-tokyo.co.jp/techno/

2002年9月5日
ワイト島のMOODY BLUES
 ビデオ「ワイト島1970輝かしきロックの残像」から、1970年ワイト島ロックフェスティバルで「Nights in white satin」を演奏したMOODY BLUES。 観客と主催者側のもめごとが幾分落ち着きを見せはじめた夕闇をMike Pinderの叙情的なMellotronが演出します。 楽器は紛れも無くMellotron MARK II、左側の鍵盤にもリード用音源をセッティングしているのが良くわかります。 譜面立てを兼ねるトップカバーが外され裏返しに置かれているのが面白い。

資料提供 Brother of mine氏

2002年3月22日
PROGFEST'94 DAY ONE
 1994年11月5日、6日、ロサンゼルスのヴァラエティ・アーツ・センターで開催された、PROGFESTの初日、ステージ両脇にMellotronを従えてANGLAGARDが演奏しました。 Flute&MellotronのAnna HolmgrenがMellotronフルートでストリートオルガン風の伴奏をスタートさせると途中を割って鋭い演奏が始まる段取り。 キーボードのThomas JohnsonはHammond、Moog、MellotronにEnsonic Sampler等のヴィンテージロック対応型セッティング。 Mellotron奏者2人の抜かりない演奏は満足の行く内容です。

(画像左から2番目/Annaの演奏するステージ右手のMellotron M400S)
(画像右/Mellotron M400Sを含むキーボード群の中で熱演するThomas)

2002年1月16日
Music Performers'TV
 リットーミュージックのサイト「DIGIMART」と連動したTV番組の第1回目。 ヴィンテージ・キーボードのコーナーではMellotronを特集しています。 オープニングでは厚見玲衣さんが、自前のNOVATRON 400を駆ってトラックセレクター操作を多用した素晴らしいデモ演奏を披露。 その後、キーボードマガジン編集長松中さん(当時)に厚見さんが愛情いっぱいMellotronの構造解説をします。 厚見さん自らテープ交換を実演。 Mellotron ArchivesのCD-ROMを紹介の後、NOVATRON 400とサンプラー音源のアンサンブルでGENESIS「Watcher of the skies」を熱演して終了します。 放送は1998年9月27日でした。

2001年12月11日
ASIA IN ASIA
(画像左/ステージセットがわかるLDジャケット)

 Geoffrey Downesはステージ幅いっぱいにキーボードをセッティング。

(画像中/右手側でNOVATRON 400を演奏するGeoff)

 黒いNOVATRON400はキーボード群の中央、Carl Palmerのちょうど背中に設置されている。

(画像右/武道館の皆さんに背を向けて演奏するGeoff、手前に黒いNOVATRON 400)

 音源はコーラス関係を多用していて、ASIAの情熱的なムードをさらに盛り上げています。

2001年11月28日
YES YEARS A RETROSPECTIVE [2]
 8人YES、ユニオンツアーの際に収録された各メンバーの回顧的インタビューを中心に、過去の貴重な映像をまとめたヒストリービデオ。

(画像左/YESのステージでソロをとるRickの右手にMellotron M400S)

 アルバム「Yessongs」の中のブックレットで確認できますが、愛用のMellotronはベニヤ板を使い、高くセッティングされています。

(画像中/YES「Going for the one」収録中、黒い改造Mellotronで遊ぶRick Wakeman)

 Mellotron FluteとChoirで遊ぶRickが使用するのは、通称「Double-Tron」と呼ばれる改造機。 M400Sを2台並列に連結させたもので、モーターは1基、キャプスタンは左右連結されています。 これは「地底探検」ツアーでも使用されていました。 現在は、Mellotron愛好家のChris Daleさんが所有しています。

(画像右/右下後ろ姿のGeoffrey downesが使用する白いNOVATRON 400)

 Geoffreyはその後のASIAでも使用しています。

2001年11月14日
John Paul JonesのMellotron
 ツェッペリン「狂熱のライブ」でのJohn Paul Jones。 「天国への階段」でMellotron M400Sを演奏していますが、チューニングが気になるのかしきりに左手がピッチコントロールノブへ伸びています。 しかし、悲しいかな画像と演奏はシンクロしていません。

2001年11月10日
ビートルズ・アンソロジー
 「ストローベリー・フィールズ・フォーエバー」の紹介で、Paul McCartneyが自宅のMellotron MARK Vを演奏して一節歌ってくれます。 MARK Vの向こう側にあるのはもしかしたらスイッチパネルを右側に移設した改造M400Sかも知れません。 ああ、本当にいい音だ(涙)・・・僕も一緒にストローベリー・フィールズへ連れてってください。

2001年11月9日
Careful with that AXE Vol.2 Robert Fripp
 KINGCRIMSON、Robert Frippの歴史をまとめたビデオ。 金銭的に不遇だった73/74 CRIMSONの話題やギタークラフト、使用機材に至るまで、気さくに話すFripp先生。 インタビューの途中で挿入される1973年のライブ映像でステージの様子が解ります。 次はIan McDonaldがMellotronを演奏する姿を是非見たいものです!

(画像中、右/Easy moneyでMellotronを熱演する、David Cross)

2001年10月18日
YES YEARS A RETROSPECTIVE [1]
 8人YES、ユニオンツアーの際に収録された各メンバーの回顧的インタビューを中心に、過去の貴重な映像をまとめたヒストリービデオ。 Rick Wakemanは、アルバム「Tomato」のレコーディングに、自身も開発に携わったBIROTRONを2台使用しています。 情念がこもったMellotronサウンドとは対照的に、クリアーなストリングスサウンドを聴く事が出来ます。

(画像左から2番目/二段積みのBIROTRONを含む、Rick Wakemanの巨大なキーボードブース)
(画像右から2番目/BIROTRONの傍らでスタッフと話すRick Wakeman)
(画像右/BIROTRONのサウンドチェックをするRick Wakeman)

2001年10月16日
テレビの中のMellotron
 KINGCRIMSONやYES等プログレ満載のサントラと洒落た映像で大ヒットした映 画「バッファロー66」の監督、主演でおなじみのVincent GalloのCM。 1999年春のパルコキャンペーンCMの一つで、Vincentが演奏するMellotron Fluteに誘われてBethany(奥さん)が彼のひざに座りキスをする、素敵な内容。 楽器はビンテージ楽器コレクターでもある本人所有の物だと思われます。(Mellotronは2台所有) かつてTV-CFでこれほどMellotronが大きく扱われた物はありません。 Mellotronファンには必見のCMです。 関東圏では1999年3月27日〜5月20日の放映でした。 ちなみにナレーションで「どぅーゆー・らぶゆー?」と言っているのは真心ブラザーズ、YO-KINGこと倉持陽一さんです。

2001年9月15日
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