ARTIST INDEX

■ CDS&RECORDS [10/11]
Vintage Keyboardist
「SENCE OF WONDER/真幻魔大戦」(1984年 JAPAN/画像左)

 難波弘之さん率いるSOW。 シンセベース等を担当する厚見麗さん(現:厚見玲衣)が主導で制作された2曲にはNOVATRONが使用されています。 「太陽の戦士」はオープニングからNOVATRONコーラスとストリングスに導かれる重厚なシンフォニックナンバー。 曲中そのままNOVATRONストリングスがリードをとり、中盤では荘厳なNOVATRONコーラスが再び登場します。 「ベアトリスの簪」はELPもしくはトリアンビラートを思わせる、オルガンとシンセのアンサンブルが美しい軽快なナンバー。 後半からNOVATRONストリングスが登場します。

「V.A./Cozy Powell Forever」(1998年 JAPAN/画像中)

 不世出の名ドラマー、Cozy Powellに捧げられたトリビュートアルバム。 Cozyを敬愛するドラマー樋口宗孝さんの呼び掛けで集まった多数のミュージシャンの中には唯一キーボードを担当する厚見さんがいます。 セッティングには当然HAMMOND、NOVATRON、Mini MOOGを含んでいます。 「Over The Top」ではシンセリードと華麗なピアノが冴える中、ピークにNOVATRONのストリングスが流れ、更に盛り上げます。 「Theme One」では、NOVATRONストリングスが導入され、勇壮なこの曲を更に加速させている上に、サビの部分には苦い音のMARK IIブラスが導入されており、カチカチとクリック音まで聴き取ることが出来ます。 曲が良い、演奏が熱い、ブリティッシュロックの王道を行く演奏が楽しめる上に貴重なMellotron MARK II、NOVATRONサウンドもふんだんに楽しめる名盤。

(画像右/左奥のNOVATRONを含むレコーディングセッティング)

使用楽器詳細は厚見玲衣氏にアドバイスいただきました。

2002年11月26日
夢に消えるジュリア
「PINK FLOYD/夢に消えるジュリア」(1972年 UK)

 1968年のSyd Barrett在籍時の曲を来日記念盤として発売したもの。 Rick Wright演奏の霊気漂うMellotronフルートがリードをとる穏やかな曲は、向こう側に行ってしまったSydが我々に囁きかけているように感じられます。

2002年11月24日
氷の世界
「井上陽水/氷の世界」(1973年 JAPAN)

 当時、売り上げ100万枚を軽々と突破した大ヒットアルバム。 蒼々たるメンバーがバックを固めており、楽曲の良さに加えて演奏の素晴らしさも特筆すべきものがあります。 井上陽水と忌野清志郎の共作「帰れない二人」は後半のギターソロの後、深町純さんの演奏するMellotronストリングス(MARK II?)が全面に登場します。 音程が非常に不安定で、その危うさはMellotronファンにはたまらない演奏になっています。 「心もよう」ではイントロから高音のMellotronフルートが導入されており、後半はシンセとの組み合わせで不思議なムードを醸し出しています。 レコーディングにはTRIDENT STUDIO、ADVISION STUDIOのクレジットもあります。

2002年11月24日
KING CRIMSON 前後
「GILES,GILES & FRIPP/The Cheerful Insanity Of Giles,Giles & Fripp」(1968年 UK)

 ジャケットからも想像がつく通り、後のKING CRIMSONのような攻撃性は一切無く、ユーモアとウィットに富んだ、裏・BEATLES作品。 収録曲「Newly-Weds」では素朴なMellotronフルート、「One In A Million」では、とぼけたMellotronフルートとストリングスが、「Suite No.1」の中間部ではクールなMellotronストリングスが演奏されています。 クレジットはRobert Fripp。

「John Wetton+Richard Palmer-James/Monkey Business 1972-1997」(1998年 UK)

 John Wettonと、72年〜74年のKING CRIMSONを支えてきた盟友Richard Palmer-James等がデモレコーディングした未発表音源集。 1976年ロンドンでJohn WettonとBill Brufordの2人でレコーディングされた「The Good Ship Enterprise」は出だしからMellotronチェロの陰鬱なムードで始まり、Starlessを思わせるセンチメンタルなサビではMellotronストリングスが涙を誘う名曲。 Mellotronストリングスはそのままエンディングまで続いて行きます。

2002年11月23日
Melatron Melotron Mellotron
「10cc/10cc」(1973年 UK/画像左)

 10ccの1stアルバム。 サイケのなごりか、豊かなコーラスの為か、凝りに凝ったレコーディングのせいか、アルバム全体に仕掛けと遊び心があふれています。 アルバムラストの曲「Fresh Air For My Mama」は唯一シリアスな曲調になっていて、バッキングとエンディングにかすかなMellotronストリングスが流れています。

「10cc/Sheet Music」(1974年 UK/画像右)

 1曲目「Wall Street Shuffle」の中間、MARK IIを思わせる豊かなストリングスが流れたと思えばそのまま低音のMellotronフルートへ繋がる活躍。 「Hotel」ではまるで尺八のような低音のMellotronフルートが大々的なソロを展開。 「Baron Samedi」では、QUEENを思わせる大袈裟なコーラスにこれまた派手なMellotronストリングスを導入。 なかなか聴き応えある内容です。 演奏者のクレジットはEric Stewart、Lol Creme。 しかしながら、楽器のクレジットは「Melatron」「Melotron」になっています・・・うーん、10ccの事だからもしかしたら新型楽器なのか!

2002年11月22日
エアロスミス
「AEROSMITH/Dream On」(1975年 USA)

 1973年のデビューアルバム「Aerosmith」に収録されているロッカバラード(死語)の名曲。 イントロからSteven Tylerの演奏するなんとも物悲しげなMellotronストリングスを聴く事ができる上に、運指がそれほどスムーズではなく、そこにMellotronがあるかのような生々しさも感じる事ができます。 Steven Tylerの唱法も現在ほど確立されておらず、ギターサウンドもあまりエフェクティブではないため、曲の中心部まで深く聴き込む事ができます。

2002年11月21日
ひげそりは退屈
「HATFIELD AND THE NORTH/Hatfield And The North」(1974年 UK/画像左)

 現在でも、カンタベリー系アーティストで唯一ヒットチャートに上る可能性を持つDave Stewart & Barbara Gaskinを含む、カンタベリーの名手が集まった超名盤。 収録曲「Shaving Is Boring」は曲の断片がコラージュされたサイケデリックナンバー。 中間部の混沌とした部分で、Mellotronチェロとストリングスのいくつかのフレーズを発見する事が出来ます。

「HATFIELD AND THE NORTH/The Rotters' Club」(1975年 UK/画像右)

 1stに比べカンタベリー特有のもやもや感がやや薄れポップさを増した、2ndアルバム。 Richard Sinclairの美声が冴える「Didn't Matter Anyway」のイントロのバックにうっすらとMellotronストリングスが流れます。 はたしてDaveさんはMellotronが好きだったのかどうか?

2002年11月20日
Hackett Collins
「Steve Hackett/Voyage Of The Acolyte」(1975年 UK/画像左)

 GENESISへの貢献度の高さに反比例し、日に日に発言権が無くなるHackettがPeter Gabriel脱退前後に見い出した自由の場、1stソロアルバム。 PhilやMikeのGENESIS組に加えて、弟John Hackett、Sally Oldfield、Robin Milller等が参加する中、当の本人もGuitarだけでなく、MellotronやHarmonium等を熱演。 現在に至るまでMellotronを使用し続けているSteveは、このアルバムから既に全面的に使用しています。 弟Johnのフルートが美しい「Hands Of The Priestess」のバックには美しいMellotronストリングスが流れ、「A Tower Struck Down」の異様なMellotronコーラスはまさしくSteveの世界。 Philがボーカルまでもとる「Star of Sirius」も分厚いMellotronストリングスを楽しむ事が出来、エンディングの「Shadow Of The Hierophant」はSallyがボーカルをとり、ドラマティックなMellotronを見せ場に持つ11分の大曲。

「BRAND X/Moroccan Roll」(1977年 UK/画像左から2番目)

 かたやジャズロック、フュージョンに接近していたPhil Collinsは技巧派ミュージシャン軍団、BRAND Xに参加。 その2ndアルバムのメンバーフォトにはMellotron M400Sが写っています。 しかし、HYPGNOSISのデザインするジャケットのこのMellotronには「×印」がされている上に、彼等の演奏には使用されていません。 これはジョークだよね?

(画像右2枚/「×印」のMellotronを前にメンバーのフォトセッション)

BRAND X 資料提供 Brother of mine氏

2002年11月17日
ミッシェル・ポルナレフ
「Michel Polnareff/シェリーに口づけ」(1971年 FRANCE)

 1966年、Jimmy Page等をバックに従えてレコーディングされた「ノンノン人形」でデビューし、新作も間近な現在に至るまで長きに渡る活動を続けるMichel Polnareff。 誰もが胸ときめかせたヒット曲「シェリーに口づけ」で不思議な音を聴く事が出来ます。 キャッチーなヴォーカルとキラキラしたオルガンで幕をあけるこの曲の中間、オルガンソロを終えてサビのコーラスに入り次の展開への導入部に不思議な音塊としてMellotronの早弾きのような演奏がされています。 もしMellotronだとすれば、この曲は本国での発表が1969年ですので、かなり早い時期にMellotronを使用したアーティストと言えるでしょう。 先進的な彼の姿勢を伺い知る事が出来ます。

2002年11月16日
原田真二
「原田真二/ザ・ベスト」(1979年 JAPAN)

 1977年「てぃーんずぶるーす」から3ヶ月連続リリースで華々しいデビューを飾った原田真二。 最近のコンサートでも歌い続けられている1978年のシングル「Our Song」のエンディングにはMellotronのコーラスが導入され、生ストリングスと共に終盤を盛り上げています。

2002年11月14日
マグマ
「MAGMA/Attahk」(1978年 FRANCE)

 Christian Vander率いるMAGMA。 鬼気迫る彼のドラムスと独自の言語「コバイア語」で歌われるこのフレンチロックは、強烈なMAGMA臭を発散しながらも妙に黒っぽいコーラス隊、そして軽快なキーボードによっていわゆるプログレのアクを感じる事なく一気に聴く事ができます。 想像を超えたミクスチャーというレベルではなく、これは純粋培養の独自の世界。 収録曲「Dondai」ではChristian Vander自身が演奏しているのでしょうか、Chamberlinの涼しいストリングスサウンドを聴く事ができます

2002年11月14日
アージェント
「ARGENT/Nexus」(1974年 UK)

 ARGENTの5作目。 1曲目冒頭から沈痛な音色のMellotronを使用する事で、単純なロックアルバムでない事を表明しているようです。 前半の複雑な構成を持つプログレ指向のRod Argent/Chris White作品と後半のポップなRuss Ballad作品の温度差はありますが、綿密に作り込まれた楽曲はテクニック、アレンジ共に充実しています。 さすがはRod、オルガン、シンセサイザー、ピアノに加えて、ほぼ全面に渡って様々な奏法のMellotronサウンドを堪能する事が出来ます。

2002年11月14日
バジャー
「BADGER/One Live Badger」(1973年 UK)

 イエス脱退後、新グループ、BADGERを結成したTony kaye。 古巣イエスの前座で登場した彼のステージには得意のHammondオルガンに加えて脱退の原因にもなったMellotronやシンセサイザーまでセッティングされていました。 オルガンがふんだんにフィーチャーされたブリティッシュロックの典型にMellotronを上乗せし、シンセサイザーのソロまで披露する熱演。 ストレートなロックの上を饒舌なオルガンが行き交う中、すきあらばMellotronをねじ込んでくる意地は、脱退したイエスへのちょっとした復讐心すら感じます。 最後の曲「On The Way Home」の後半、オルガンソロからクールなコーラス、そして大胆なMellotronを経てエンディングになだれ込む展開は本当にかっこいい!

2002年11月13日
Rick Wakeman最初のMellotronレコーディング
「JUNIOR'S EYES/Battersea Power Station」(1969年 UK/画像左)

Tony Viscontiプロデュース作品。 バンドのメンバーを見ても、独特の乾いた音を聴いても、David Bowieの「Space Oddity」と姉妹作と言ってよいものです。 収録曲「My Ship」では、Rick WakemanがMellotronを演奏しています。

「JUNIOR'S EYES/Star Child」(1969年 UK/画像右)

彼等のラストシングル。 Mellotronストリングスのアンサンブルに時折顔を覗かせる優しいMellotronフルートソロがドリーミーな美しい曲です。 「裏・Space Oddity」だけで片付けるにはもったいない一曲。

2002年11月13日
何か食べ物を買ってから・・・
「四人囃子/一触即発」(1974年 JAPAN/画像左)

 1974年の一瞬のきらめきが凝縮された魔法の1枚。 収録曲「空と雲」「ピンポン玉の嘆き」では坂下秀実さんの演奏する鳥肌が立つようなMellotronストリングスを聴くことができます。 メンバーの高度な演奏技術と美しい日本的メロディにからむ末松康生さんの詩が独自の世界を作っています。 なんだか子供の頃、神社の裏山で嗅いだ懐かしくも少し恐いような匂いがしてきそうです。 ジャパニーズロックの比類なき最高傑作。

「四人囃子/From The Vaults」(2001年 JAPAN/画像右)

 初期73年から89年の再結成ライブ、スタジオアウトテイクを集めた5CDボックス。 DISC1-3「泳ぐなネッシー」ではアドリブでYES「Close To The Edge」が出てきたり、DISC2-4の同じく「泳ぐなネッシー」では幻想的なMellotronフルートのキーボードソロが聴けたりと、まさしく四人囃子がプログレッシヴロック、Mellotronの時代を通り抜けた証を確認することができます。 ちなみに、初期のワンマンコンサートではMellotron販売会社のCMCが後援していました。

2002年10月28日
一大シンフォニック帝国
「THE FLOWER KINGS/Stardust We Are」(1997年 SWEDEN/画像左)

 Roine Stolt率いるTFKの97年作品。 95年の1枚目から既に現在の完成型が見えており、駄作、駄曲のない恐るべき進行形シンフォニックロックバンド。 Mellotronは様々な音源がほぼ全曲に渡って大々的に使用されてます。 しかしそんなことはどうでも良くなる程、アイデアに溢れ、それを毎回2枚組のCDへ具体化する彼等のバイタリティには驚かされます。 アルバムはバリエーションに富んだ内容ですが、共通しているのはどの曲も天に昇らんばかりのポジティブなエネルギーに満ちていることです。 楽器クレジットにはOPTIGANの名前も見つけることが出来ます。

「Roine Stolt/Hydrophonia」(1998年 SWEDEN/画像中)

 Roineソロ名義のアルバムは全曲インストルメンタル。 TFKとほぼ同傾向のアルバムで泣きのメロディーからタイトでハードな曲まで七色の顔を見せてくれます。 こちらもRoine本人が演奏する壮大なMellotronストリングス、センセーショナルなブラス、要所をしめるフルートが導入されており、充実した内容になっています。

「Tomas Bodin/An Ordinary Night In My Ordinary Life」(1996年 SWEDEN/画像右)

 TFKのキーボーディスト、Tomas Bodinのソロアルバム。 こちらもまるでミニTFKたる体裁で、ややドリ−ミ−な印象。 ソフトなMellotronフルートをはじめ、念入りなアレンジであちこちにMellotronが登場します。
 TFKの来日公演では「今回は白い小さなキーボードを持ってこられなかったんだ。」とステージで挨拶していました。日本人が熱心にMellotronを好んでいることをどこかで聞いたのでしょうか。 しかしながら上記の作品で使用されるメロトロンサウンドはサンプルです。

2002年10月28日
日本のMellotron職人
「安西史孝/Kyrie:Cant Cybernetico」(1999年 JAPAN)

 アニメのサントラ等で多数の作品を残している安西さん初のソロアルバム。 宗教色の強いシンフォニックオペラですが、リズムトラックがアナログシンセのシーケンスを基本としているため独特の雰囲気を感じさせます。 1曲目「Asperges Me」では野太いアナログシンセのリズムに分厚いMellotronストリングスがかぶさり幕を開け、5曲目「Credo」ではドラムンベースのタイトなリズムにダークなMelloronストリングスが流れます。 スイッチド・オン・バッハやクラフトワークを思わせる物もあり、アナログシンセサイザーてんこ盛りの内容。 黎明期のパーソナルコンピューターApple ][で描かれたイラストや膨大な使用機材の一覧などジャケットもマニアックなにおいがプンプンしています。 アナログシンセマニア、シンフォプログレ、ゴシックファンも納得の重量級作品。

2002年10月28日
エドガー・フローゼ
「Edgar Frose/Aqua」(1974年 GERMANY/画像左)

 タイトルの通り、水のつぶ一つ一つを表現したかのような緻密な音世界。 同時にマクロな視点をも想起させるその表現力の豊かさは、独特の心地良さです。 ふわふわ、ゆらゆらと見えかくれするMellotronは暖かいのか冷たいのか、聴く人の状態や想像力よって様々に変化します。

「TANGERINE DREAM/Phaedra」(1974年 GERMANY/画像右)

 Edgar Froseソロ「Aqua」の方法論をそのまま踏襲拡大した超名盤。 微妙に変化しながら進行するシーケンサーに乗って、太くうねるシンセと大々的なMellotronが描く寒色系サウンドコラージュ。 霧のような、雲間の陽光のような形容しがたいMellotronは、「天の声」のように聴こえます。 鋭角的な音を排したほのかな温もりは睡眠導入盤として有効です。

2002年10月2日
Mellotronが流れる J-POP
「平井堅/大きな古時計」(2002年 JAPAN/画像左)

 スーパーマーケットで買い物をしていた私は、店内のBGMから突然Mellotronの音が鳴りだした事に驚き足を止めました。 テレビやラジオでさんざん聴いたつもりでしたが、まさかこの曲の冒頭にあれほどいい音のMellotronが導入されていたとは! 曲中はなんとも暖かな苺畑だし、これはずるいよなあ・・・早速私もミリオンセラーに貢献していました。
(*Mellotronはサンプラーもしくはラック音源と思われます。)

「aiko/夏服」(2001年 JAPAN/画像右)

 収録曲「密かなさよならの仕方」では編曲の島田昌典さんがMellotronを演奏しています。 女の子の切ない気持ちを歌うaikoワールドのバックを静かにMellotronストリングスが流れます。 島田さんのGreat Studioには2001年7月10日、Mellotronが納入されたそうです。

2002年10月23日
エール
「AIR/Original Motion picture Score for THE VIRGIN SUISIDES」(2000年 FRANCE)

 映画「THE VIRGIN SUISIDES」オリジナルサウンドトラック。1曲目カウントの途中からMellotronストリングスが鳴りはじめ、アルバムはじめから終わりまでMellotronストリングス、コーラスにおおわれています。 淡々と曲は進んで行くのですが、6曲目中間に突然Keith Tippett並みのピアノ早弾きが現れたり、10曲目不自然にポルタメントをかけたシンセリードのバックに無気味なMellotronコーラスが流れたりと、微妙な起伏がクールさを引き立てている様です。 Mellotron含有量の多さの割に、後味がスッキリしているところはいかにもAIRといったところでしょうか。 キーボードはJ.B.Dunckel。

2002年10月28日
トラフィック
「TRAFFIC/Hole In My Shoe」(1968年 UK)

 Steve Winwood率いるTRAFFIC。 シタールの音色とゆっくりリズムを刻むバスドラム、そこにかぶさるノー天気なChris Woodのフルートがサイケデリックなポップス超名盤。 Dave MasonのMellotronストリングスがピッチコントロールで悲鳴をあげたり、天使の声(6才のFrancine Heiman少年)が聴こえたり、ギミック満載でカラフルなこと極まりありません。 夢見心地なのか、覚醒しているのか、これは気持ち良すぎます。

2002年10月18日
凶暴なMellotron
「美狂乱/凶暴な音楽」(1997年 JAPAN/画像左)

 須磨氏率いる97年型美狂乱。 火炎の竜巻きの様な強烈なイントロで始まるこのアルバムは、終始ハイテンションで進行していきます。 キーボードにはアナログライクなぶっといシンセサウンドとMellotronストリングスが流れ、重厚な上にとても無気味です。 アルバムタイトルはそのまま受け止めるべきでしょう。 キーボードは三枝寿雅さん。

「YBO2/ALlienation」(1986年 JAPAN/画像中)

 元FOOLS MATE編集長、北村昌士率いるイボイボ。 1曲目「Amerika」から吉田達也のドラム、NULLのギターに絡んでくる北村氏のフリーキーなMellotronで異常な雰囲気。 CRIMSONの「Red」を凌駕する勢いでメタリックなノイズがぶっ飛んで行きます。 現代社会への痛烈な批判や精神世界を探究する深い内容の大傑作。

(画像右/Mellotron M400S #552を演奏するステージ上の北村氏)

2002年10月13日
ヒューズ
「FUSE/Fuse」(1968年 USA)

後にCHEAP TRICKを結成する、Rick Nielsen(Organ、Mellotron、Guitar)とTom Peterson(Bass)が在籍したFUSE唯一のアルバム。 とてもアメリカのバンドとは思えない、ブリティッシュ・ハードロック然とした内容にサイケデリックテイストも加味されて充実した一枚。 メンバーは当時10代から20代にさしかかるくらいの若さなのですが、その演奏技術は高くフレーズも豊かで、現在の耳でも十分に評価できます。 目玉はなんと言ってもRickが演奏する分厚いオルガンサウンドと大音量のMellotronで、4曲目のインストナンバー「To Your Health」の中間部からはMellotronストリングスが大暴走しています。

2002年10月12日
ORCHESTRAL MANOEUVRES In The Dark
「O.M.D./Maid Of Orleans」(1982年 UK)

 KING CRIMSON「21世紀の精神異常者」のオープニングSEを思わせる、Mellotronのサウンドチェックで始まる82年のシングル。 (ちなみに「21世紀・・」のオープニングはパイプオルガンのキーを一度に全部押したノイズ)ゆったりしたワルツのリズムにのせてMellotron3バイオリンがリードをとります。中間部の盛り上がりからMellotronコーラスも加わり、十分にその音色を堪能できます。Mellotron3バイオリンがバグパイプの音色を連想させる牧歌的で上品な一曲。 キーボードはPaul Humphrey。

2002年10月8日
R.E.M.
「R.E.M./Up」(1998年 USA)

 ドラマー脱退の影響か、いつものR.E.M.とは違い、穏やかな印象のアルバム「UP」。 「You're In The Air」では内省的なボーカルの間合いを見計らって、ささやかなMellotronフルートが入ります。 シングルカットされた「Daysleeper」はアコースティックギターのアルペジオに導かれ木漏れ日に揺られるような進行の中、最後の最後にMellotronフルートがゆらゆらと現れてMellotronのソロでエンディングを迎えます。 優しいフルートの音で眠りから覚めるような、なんともいえない心地よさです。 キーボードはMike Millsでしょうか。

2002年10月7日
XTC
「XTC/Mummer」(1983年 UK/画像左)

 レコーディング中に購入したという、Dave GregoryのMellotron M400Sが収録曲「The Elements」「Human Alchemy」で大胆に導入されています。 両曲とも無気味、且つエキゾチックにMellotronコーラスを使用。 前者のクレジットはプロデューサーのSteve Nyeとなっています。

「XTC/Apple Venus Volume.1」(1999年 UK/画像右)

 Andy PartridgeとColin Mouldingの2人になったXTC。 Andyの「Easter Theatre」では胸キュンなストローベリー・トロンが、Colinの「Frivoulous Tonight」ではこれまた60年代ポップど真ん中なMellotronストリングスが導入されています。 Mellotron音源を使用して、わざとらしさがないのはやはり、楽曲とのマッチングが良いからでしょう。 どちらも甘くてとろけそうな名曲です。

2002年10月4日
リック・ウェイクマンのバイロトロン
「Rick Wakeman/Rick Wakeman's Criminal Record」(1977年 UK/画像左)

 YES復帰作「Going For The One」のレコーディングを終えて引き続き、Chris Squire、Alan Whiteをサポートに迎えての作品。 勢いあるYESの余波を受けてかROCK色が強く切れ味のいい演奏を聴かせてくれます。 開発を終えたばかりのBIROTRONもしっかりクレジットされていますが、Polymoogの影に隠れてバックのストリングスの音量は控えめです。

「YES/Tormato」(1978年 UK/画像右)

 前作とは違い「On The Silent Of Freedom」で大々的にBIROTORONのストリングスを使用しています。 音の個性と言う点ではループ音源のBIROTRONはMellotronに劣る印象ですが、なんとも晴れやかな音質はこの頃のYESにマッチしています。

2002年10月1日
ムーディーブルース
「THE MOODY BLUES/This Is The Moody Blues」(1974年 UK)

 「良い音楽」の定義は人それぞれの主観に負うところが大きいのですが、MOODY BLUESの音楽は多くの人が「良い音楽」と認める普遍性があるように思います。 派手さや虚飾を排したサウンドは、すさんだ現代においてはある意味偽善的にさえ聴こえる程です。 Mike PinderのMellotronは、アタック音や早弾きの音ムラ等、Mellotron不純物を一切排し、そのスムーズな演奏は驚くことにオーケストラそのものです。 ピッチコントロールを多用した「The Dream」など冒険心も見られますが、全体的に端正なポップミュージックの体裁を保っています。 Mellotronサウンドは良い楽曲に乗ってこそ、真価を発揮する好例。 Mellotron製造メーカー「Streetry Electronics社」でテストプレイヤーをしていたMikeの素晴らしいMellotronプレイを是非。

2002年9月29日
Mellotronが流れる J-POP
「奥田民生/29」(1995年 JAPAN/画像左)

 ファンクキーボーディスト、Bernie WorrellがMellotronやHammond B3で参加。 収録曲「息子」ではMellotronストリングスがリズムを刻んだり、バックを流したり、曲中大半を埋め尽くす力作。 民生のゆる〜いRockにはMellotronのような古い楽器の音が良くマッチします。

「吉岡忍/Water The Flower」(1996年 JAPAN/画像右)

 ワルツのリズムに乗ってゆったりと始まるオープニングソング「Day by Day」。 バックには予想以上に分厚いサウンドのMellotronストリングスを想起させる音源が流れます。 上品な一曲。

2002年9月28日
芸術家+職人+Mellotron
「ARTI+MESTIERI/Tilt」(1974年 ITALY/画像左)

 2倍速早まわしのようなFurio Chiricoのドラムスが牽引役の超絶技巧ジャズロックバンド。 リードに生の弦楽器や管楽器も導入されているのですが、バックにはBeppe Crovellaの演奏するMellotronストリングスが花開きます。 熱い演奏をしばしのクールダウンといったところでしょうか。 ヴォーカルも非常に繊細で美しく、楽曲も演奏も本当に素晴らしい、類い稀なバランス感覚を持った名盤。

2002年9月28日
新月
「セレナーデ、新月/セレナーデ〜新月(スペシャル・コレクション)科学の夜」(1995年 JAPAN/画像左)

 「新月」の前身「セレナーデ」時代を含めた未発表音源集。 新月の名曲「鬼」のベースとなった「回帰」を含む4曲がセレナーデの音源であり、どこを切ってもMellotron満載。 新月の1曲目「終末」はMellotronフルート、ストリングス、チェロ多重録音の耽美な曲。 フルートの優しい音と対比させたような、ヒリヒリしたチェロの音がたまりません。

「新月/赤い目の鏡:ライヴ'79」(1994年 JAPAN/画像右)

 1979年芝ABCホールでのライヴ。 ジェネシスタイプとカテゴライズされるバンドですが、自然と滲み出る日本的な音像はオリジナリティがあり、花本彰さんの演奏する「鬼」のMellotronフルートソロなど、まるで水墨画を描くがごとく、霞んだ絵柄の奥に凄まじい集中力を感じさせます。 また、シリアスな物だけでなく、なんともユーモラスなメロディや演奏も新月には可能でした。 ジャパニーズプログレッシヴロック必聴基本盤。

2002年9月26日
スペースエイジのMellotron
「THE ROLLING STONES/2000 Light Years Fron Home」(1967年 UK/画像左)

 ストーンズ異色のアルバム「サタニティック・・・」収録、邦題「2000光年のかなたに」。 Brian Jones操るMellotron MARK IIの寒々としたストリングスが宇宙へ放り出された宇宙飛行士の頼りなげな気持ちを表現しています。

「David Bowie/Space Oddity」(1969年 UK/画像中)

 ロンドン、トライデントスタジオでのRick WakemanがMellotronを使用した初期のレコーディング。 宇宙開発で盛り上がる当時のムードとは反対に、なんとも哀愁漂う曲になっています。
必聴基本盤。

「HAWKWIND/Warrior On The Edge Of Time」(1975年 UK/画像右)

 ホークス独特の勇ましさで「地球防衛軍」的ムードあふれる、Space Mellotron Rock名盤。 Simon HouseのMellotronは出だしからエンジン全開で、物凄い浮遊感、高揚感です。 これを聴きながらクルマで高速道路を飛ばしたら、離陸すること間違いありません。 邦題は「絶体絶命」です、お気をつけて・・・。

2002年9月14日
Mellotronの姉妹機
「Mitchell Froom/Dopamine」(1998年 USA/画像左)

 革新的プロデューサー、Mitchell Froomのソロアルバム。 音源、楽器のこだわりは尋常ではなく豪華なアーティストの参加以前に使用楽器のクレジットが気になります。 Sheryl crowの歌う「Monkey Mind」ではChamberlinのフルートが怪し気に囁いて、CHIBOMATTの歌う「Wave」ではOPTIGANのリズムループがエキゾチックなムードを演出、他「Permanent Midnight」ではORCHESTRONが使用されています。 いずれも一聴してわかるようには素直に使われておらず、そのへんのヒネクレ度も面白さの要因かと思います。 マニアックな一枚。

「OPTIGANALLY YOURS/Spotlight On Optiganally Yours」(1997年 USA/画像右)

 全編OPTIGANの演奏で構成されたマニアックなもう一枚。 OPTIGANのあらゆるリズムループやリード音源が楽しめる面白い内容です。 超ポップな曲を装っておきながら、ミョーな暗さを感じるこれまたヒネクレ度の高い好事家専用盤。 何度聴いても楽しいのか楽しくないのかわかりません(笑)それが売り?

2002年9月7日
土の匂い
「SPRING/Spring」(1971年 UK/画像左)

 シンプルなロックに加えたMellotron MARK IIの音群はジャケットだけの魅力ではない良さを感じます。 1曲目からフルート、ストリングス、ブラス等のMellotronサウンドカタログ並みの盛り込み具合で、結構早いフレーズやメインのリードまでとったりして(ちょっとヒヤヒヤする!)大胆に使用されています。 独特のアタック音も楽しめて、Mellotronファンには絶対満足の内容。 いわゆる牧歌的と言ってしまえば簡単ですが、どちらかと言うとプログレカテゴリーには珍しい「荒野さすらい系」、若干土ぼこりが立ちそうな感じがイイ! 「トリプルメロトロン」の所以は、Pat Moran、Ray Martinez、Kips Brownの3人のMellotronクレジットから。

「CARAVAN/In The Land Of Grey And Pink」(1971年 UK/画像右)

 カンタベリー系もう一方のDaveさんはほとんどMellotronを使っていませんでしたが、こちらのDave Sinclairさんはささやかながら使っています。 Jimmy Hastingsがフルートを吹いていますので、例のギター風オルガンサウンドの合間にひょろひょろと顔を覗かせるのはMellotronストリングス。 普通に演奏して逆回転サウンドに聴こえる独特のストリングスは、素朴な楽曲にサイケ感やユーモアを加えています。 ちょっと憂いのあるポップさは、なんだか湿ったイギリスの土の匂いがしそうです。

2002年9月6日
北欧新旧
「TRETTIOARIGA KRIGET/Trettioariga Kriget」(1974年 SWEDEN/画像左)

  70年代そのものの汗臭いハードロックがベースなのですが、曲の展開が非常に豊かで一筋縄に行かない印象の一枚。 屈折したフレーズも高い演奏技術でわざとらしさを感じさせない完成度を持っており、合間を縫う冷ややかなMARK IIストリングスもマッチしています。 クレジットはDag Lundqvist。

「ANGLAGARD/Hybris」(1993年 SWEDEN/画像左から2番目)

 TRETTIOARIGA KRIGETの複雑で屈折した特徴だけを抽出して拡大したかのような90年代プログレの代表格。 耳でリズムとメロディを追おうとも追いきれない苦しさと違和感が、聴き込むうちに快感に変わります。 ジャケットには草原に置かれたMellotronやMellotronを囲んだメンバーフォトがあり、Mellotronコンプレックスバンドであることを隠そうともしません。 楽曲全編MellotronストリングスやMellotronコーラスの音色で被われていて、その悲愴感たるや凄まじいものがあります。 大傑作そして必聴。

(画像右から2番目/草原にひっそり佇むM400S)
(画像右/Mellotronを弾いてレコーディング中のTomas Jonson)

2002年9月6日
一聴してニヤリ!
「SUBMARINE SILENCE/Submarine Silence」(2002年 UK)

 Cristiano RoversiのキーボードはGENESISそのもの、と言うかTony Banksそのもの。 プログレの螺旋が3回転目を迎えている現在、これはアリでしょう。 Peter抜き、つまりインストルメンタルのRetro GENESISはいわゆるポンプ臭さも無く、すっきりとあの音を再現しています。 曲もいいし、演奏も良い、Banks調エレピやソロシンセ、Hackett的ギターのバックに流れるMellotronは最近のプログレバンドにありがちないやみを感じさせず好感が持てます。 Mellotronや例のジャケットばかりに焦点が当たりますが、プログレファン素直に楽しめる快作。

2002年8月22日
まだクリムゾンフォロワーと呼ぶ?
「ANEKDOTEN/Vemod」(1993年 SWEDEN/画像左)
「ANEKDOTEN/From Within」(1999年 SWEDEN/画像右)


 1993年デビューのANEKDOTEN。 KINGCRIMSONコピーバンドを母体として誕生した経緯があり、その筋の方ならピン!とくる音作りがされています。 ギターと兼任のNicklas Berg、チェロと兼任のAnna Sofi Dahlbergが、執拗に使用するMellotronはバンドの代名詞と言ってもよく、その凶暴且つ暗黒な世界は2nd、3rdを経てもうCRIMSONとは違う独自の世界へ行っています。 現在のMellotron Rockを楽しむなら、外せない作品でしょう。

2002年8月5日
本物は誰だ
「LED ZEPPELIN/Houses Of Holy」(1973年 UK/画像左)

 名盤「聖なる館」からは説明不用のMellotron song=The Rainsong。 John Paul Jonesの指使いが見えるかのような、Mellotronらしい演奏をお腹いっぱい聴く事が出来ます。

「Jimmy Page Robert Plant/Walking Into Clarksdale」(1998年 UK/画像左から2番目)

Page Plantの2ndアルバムは1曲目「Shining In The Light」からMellotronが大活躍。 Jimmy Page自ら所有するMARK Vプロトタイプを駆って、ゆらゆらとMellotronストリングスを聴かせます。 暖かみのあるレコーディングとあいまって、Mellotronファンなら絶対にノックアウトでしょう。

「CINNAMON/Cinnamon III」(1994年 JAPAN/画像右)

 日本が世界に誇る究極のZEPPELIN完全コピーバンド、CINNAMONの3rd。 ZEPPELINの名曲58曲余りを約1時間のメドレーにした超大作。 当然「Rainsong」「Kashmir」で、JOHN-Gさんの演奏する生々しいMellotronストリングスを堪能する事が出来、鳥肌モノです。 裏ジャケにはしっかり白いM400Sが写っています、要チェック。

2002年5月24日
日本のMellotron King
「ZONE/Z」(2002年 JAPAN/画像左)

 BEATLES「HELP!」を連想させるさわやかなジャケが印象的なバンドルの1st。 収録曲「大爆発 NO.1」「世界のほんの片隅から」「オレンジの夕日」のバッキングにMellotronストリングスが使用されています。 何といってもヒットシングル「Secret Base〜君がくれたもの〜」のバッキングのストリングス、間奏のフルート、そして盛り上がるエンディングは聴き応え十分です。 そして最後の最後、生Mellotronらしく音が自然に息絶えるところなどニクい演出。 どうやら厚見玲衣さんのNOVATRONが使用されているようです。

「CASINO DRIVE/From The Back Door Of Eden」(1994年 JAPAN/画像右)

 Shake率いるCASINO DRIVEの2nd、キーボードは厚見玲衣さん。 オープニングからダーク且つハードに始まり、タイトルトラックではMellotronストリングスが活躍。 本気で弾きまくる楽曲群を挟んでサイケデリックなMellotronに包まれながらエンディングを迎える渾身の一作。 Hammond、Moog、Mellotron、三種の神器大爆発。

2002年5月7日
オゥエイセスもアーハァもMellotron
「OASIS/Standing On The Shoulder Of Giants」(2000年 UK/画像左)

 チョコレートカラーのMellotron MARK VI一号機を導入したOASIS。 ヒットシングル「Go Let It Out」をはじめ、ほぼ全曲、全面的にMellotronが登場します。 コーラス、フルート、バイオリン、チェロ、ビブラフォンとあらゆるMellotron音源がセンス良くちりばめられていて、日頃シンフォニック系のMellotronばかり聴いている耳にはとても新鮮に感じられます。 MellotronクレジットはNoel Gallagher。 青臭いギターROCKにのっかる、ヘビー級Mellotronもいいなあ。

「a-ha/Minor Earth Major Sky(Early Version)」(2000年 NORWAY/画像右)

 復活したa-ha、2000年シングルのアーリーバージョン。 イントロ一発目から悲壮感あふれるMellotronストリングスの猛吹雪。 Magne FuruholmenのMellotronは、クールなヴォーカルと良くマッチして独自の世界を作っています。 後半の盛り上がりは予想外の鳥肌モノ。 かなりイイ曲お試しあれ。

2002年4月28日
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